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「カルト273」とは何者か。
「カルト273」は、二千五百年くらい前にイスラエルに出現して、今日のシティ・オブ・ロンドン、ウォール街、ユダヤ国際金融寡頭権力へと発展した。(と、ウイリングは言う)

公開日時:2008年06月27日 00時46分
更新日時:2008年06月27日 01時47分

平成二十年(二〇〇八年)六月二十六日(木)
(第二千四百六十四回)

◯R・D・ウイリング著
 「マネー―第十二番目の究極の宗教」(二〇〇八年五月、未邦訳)
 の中に「カルト273」なるものが出て来る。

 これが分らない、と言うことは既に述べた。

◯このウイリングの本を終りまで読んで行くと、その意味が説明されて居る。

◯この「カルト273」と言う謎の数字は、
 旧約聖書の「民数紀略」第三章に出て来ると言う。

◯旧約聖書では、「民数紀略」は、「レビ記」のあとの章である。

◯「レビ」は、イスラエルの民とは別の存在であり、エホバの神に仕える
 祭司職に定められて居る、と。

◯「273」は、十万人中の二百七十三人のこと。
 これは、その頃市場に出現したマネー、貨幣、おかねを取り扱う専門職、
 として出発する。

◯百分比で表示すると、2.73パーセントである。

◯この「273」は、
 おかねの神として、モロク(モレク)を崇拝することに成る。

◯「カルト273」とは、おかねの神としてのモロク神を崇拝する、
 マネー、貨幣、おかねの専門業者の結社である、と。

◯この「カルト273」は、
 旧約聖書では、ソロモンの第二神殿の時代に出現した、と。
 つまり、紀元前六世紀頃のことである。

◯この「カルト273」は、
 「レビ人」「レビ族」「祭司階級」とは別のカルトであると。

◯彼ら「カルト273」こそ、
 今日のイングランド銀行と「シティ・オブ・ロンドン」、FRBとウォール街、
 要するに、ユダヤ国際金融寡頭権力の起源である、とウイリングは言う。

◯最近のテレビニュースによると、
 トップ二百七十三人の富豪は、地球上の人口の五十パーセントが所有する
 おかねの合計額以上を所有する(百六十二頁)、などと言う。

◯つまり、二千五百年前の「カルト273」が発展して、今日の中央銀行、
 大金融閥と成ったと言う。

◯「カルト273」の出現、その形成、その誕生は、旧約聖書の「民数紀略」
 の中に記されてあると。

◯「カルト273」は、
 「経済的精神」と共に歴史に登場し、

◯そしてその本質は、「ダブルスタンダード」であると言う。

◯ヨハネ黙示録の中に、「大いなる商人」と言うことばが出て来る。

◯この「大いなる商人」は、「カルト273」の発展形態であると。

◯このようにウイリングは説明する。

 (了)


【案内】

◎日本義塾平成二十年八月二十二日(金)の公開講義では、
 「日本の神々は二度殺された(仮題)」(太田龍著、上巻)と共に、
 ウイリングの「マネー―第十二番目の究極の宗教」についても解説し、
 批評する。

 




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